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2025年12月15日

第69回三浦賞受賞作『悪い夏』(撮影 渡邊雅紀)

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監督 城定秀夫 原作 染井為人 脚本 向井康介 

美術:松塚隆史 照明:志村昭裕 編集:平井健一

録音:秋元大輔 音楽:遠藤浩二

プロデューサー:藤本款 深瀬和美 秋山智則 近藤紗良

制作プロダクション:C&Iエンタテインメント

公開2025年3月20日 114分

配給 クロックワークス 


作品解説 

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞した染井為人の同名 小説を映画化。 生活保護の不正受給を巡って様々な欲望や愛情 が交差する中、真面目に生きてきた気弱な公務員が破滅へと転 落していく。日本の社会構造を皮肉に分析したサスペンス。 カメラワーク・構図が主人公の心情を的確に表現している。 


渡邊雅紀氏 経歴 

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1993年 東京都足立区出身 上智大学文学部哲学科中退

学生時代から早稲田映画研究会にて活動を開始。商業映画の撮影助手として経験を積み ながら、2020年公開の『君が世界のはじまり』(ふくだももこ監督)で商業デビュー。 その後も、城定秀夫監督や松本壮史監督らの作品を多く担当する 作品歴 映画   「セフレの品格 終恋」(2025) 監督:城定秀夫   「セフレの品格 慟哭」(2025) 監督:城定秀夫   「ネムルバカ」(2025)監督:阪本裕吾   「悪い夏」(2025) 監督:城定秀夫   「嗤う蟲」(2025)監督:城定秀夫   「放課後アングラーライフ」(2023)監督:城定秀夫   「銀平町シネマブルース」(2023)監督:城定秀夫   「恋のいばら』(2023)監督:城定秀夫   「夜、鳥たちが啼く」(2022)監督:城定秀夫   「愛なのに」(2022)監督:城定秀夫   「君が世界のはじまり」(2020)監督:ふくだももこ ドラマ   「恋愛バトルロワイヤル」(2024)Netflix   「連続ドラマW OZU~小津安二郎が描いた物語~」第1話(2023)WOWOW   「ながたんと青とーいちかの料理帖ー」全10話(2023)WOWOW   「お耳に合いましたら。」全12話(2022) テレビ東京 三浦賞の規約では候補者は、第一回担当作品発表後、7 年以内の撮影者で当組合の会 員・非会員を問わない。 但し 7 年を過ぎた撮影者でも、劇場用劇映画作品が 10 作品以 内の者に関しては考慮としている。審査会で渡邊氏は現時点で11本になっているので、 作品の数が規定に反するのでは?という疑義が出た。これに対して、選考会の段階で出 した判断、渡邊さんは2025年の公開作品が多く、また受賞作は8本目という理由で問題 なしとした。 


渡邊雅紀氏――三浦賞選出の経緯

『悪い夏』は、今年度の三浦賞審査会において最も高い評価を受け、第69回三浦賞に選出された。その理由としてまず挙げられた のは、作品全体にみなぎる映像の熱量、「映画としての力強さ」になる。役者の表情を的確に捉えるクローズアップや、眼鏡への 映り込みを利用した心理描写など、映像そのものが語る力が強く、映画的表現の深みが評価された。 本作の映像は、最初のショットから色彩設計の巧みさが際立ち、夏の暑さや湿度、さらには空気の匂いまで感じさせるような質感 があると評価された。色彩とコントラストを強調したルックは物語世界と見事に調和し、単なるスタイルではなく、物語への没入 感を支える重要な要素として機能していた。また、キャメラマンが役者の芝居に合わせて自由かつ躍動的にオペレートしている点 も高く評価され、現場のエネルギーがそのまま画面に刻み込まれているようだという感想も多かった。 さらに、古いCanonのFDレンズの使用など細かな部分に至る撮影者のこだわりが、映像の個性とパワーを生み出している点も評 価された。照明もリアリティを生みながら、巧みに物語に則した効果的な設計をされており、現場の空気感を強く伝えている。 『悪い夏』は強い意志と撮影技術の創造性を結晶させた作品である。撮影者の卓越した表現力と将来性を高く評価され、多くの支 持を得て受賞に至った。


 2026年1月7日 授賞式

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決定

三浦賞委員会

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